Grand Archive Lore|Diana 2 ー Umbral Tithe ~闇へ捧ぐ代価~
前章の記事はこちら(Diana 1 ー Creeping Torment ~忍びよる闇~)
夜空を見上げても、そこに故郷の星座は存在しない。
Azothの空は、どこまでも異質だった。
それでもDianaは、星を見上げ続けている。
自分がどこから来たのかを忘れないために。
そして、自分が何を守ろうとしているのかを見失わないために。
登場キャラクター

Diana
物語の中心人物。
Resistance側に立ち、Automatonと人間の
共存可能性を守ろうとしている。

Arisanna
Automaton研究に関わる重要人物。
Mercurial Heart研究や共存可能性を
象徴する存在として描かれている。

Claude
Imperial Alchemist。
Automaton Alchemyを発展させた人物であり、
Dianaへ“Gloamspire Lance”を差し出す。
Azothにおける“進歩”と“現実主義”を象徴する存在。

Dahlia
Resistance側人物。
Foundry内部やRoseについての情報を持つ。

Tonoris
“人類の盾”と呼ばれるChampion。
Dorumegia側に所属している。

Rose
Mercurial Heartの中心となる特別なAutomaton。
Claudeの最高傑作とされている。
勢力・組織
Resistance
Automatonと人間の共存可能性を守ろうとしている組織。
研究施設や資料保護、避難支援などを行っている。
Obliviate
World Seedを狙う危険勢力。
Alchemist不足を抱えており、Arisannaの研究やClaudeの知識を必要としている。
Dorumegia
Azoth最大級の帝国。
Alchemyと工業発展を推進している。
Foundry
Dorumegiaの兵器・研究施設。
用語など

Mercurial Heart
Automaton研究に関わる重要技術・存在。
Resistance施設では試作・再構築モデルが保管されていた。

Gloamspire Lance
ClaudeがDianaへ差し出したUmbra武器。
感情を増幅し、力へ変換する。
World Seed
Azothへ大きな影響を与える重要存在。
Obliviateが強く狙っている。
Umbra
感情や闇と結びついた危険な力。
Diana 2ー Umbral Tithe ~闇へ捧ぐ代価~
Starlit Dusk ~星明かりの夕暮れ~
夜風は冷たかった。
コンクリートの壁へ背を預けながら、Diana は静かに空を見上げていた。
Azothの夜空には、見慣れない星々が広がっている。
故郷で祖母と一緒に眺めた星座は、ここには存在しない。
大きな牡牛。
空を駆ける矢。
幼い頃、祖母が指差しながら教えてくれた星々。
あの頃のDianaは、今よりずっと穏やかな世界にいた。
だが戦争が村を焼き、Grand Archiveへ選ばれ、Azothへ辿り着いてからは、空を見上げる余裕すら失われていた。
そんな記憶へ沈みかけた時、影が揺れる。
足音が聞こえるより先に、彼女のUmbra感覚が来訪者を伝えていた。
「その……思い詰めるの、手伝おっか?」
柔らかな声。
振り返ると、Arisanna が心配そうにこちらを覗き込んでいた。
淡い紫色の隈。
乱れた髪。
彼女もまた、眠れていないのだろう。
だがArisannaは、それでも笑っている。
Dianaは曖昧に誤魔化そうとする。
星座を探していた。
ただそれだけだと。
しかしArisannaの目は一瞬で輝いた。
彼女は星の研究について語り始める。
元素と星座の関係。
天体配置による未来予測。
Astrolabeによる観測。
Arisannaの言葉は止まらない。
だが不思議と、Dianaはそれを嫌いではなかった。
他のAlchemistたちは知識を誇示するように話す。
だがArisannaは違う。
彼女は、“理解してほしい”と思いながら話している。
だからDianaは、彼女と話した後、少しだけ自分が賢くなったような気がしていた。
Arisannaは語る。
未来は完全に決まっているわけではない。
人は、自分の未来を変えることができるのだと。
その言葉を聞いた瞬間。
Dianaの胸の奥で、冷たいものが脈打つ。
背中へ背負ったGloamspire Lance。
そのUmbraの闇が、彼女の鼓動と共鳴するように揺れていた。
戦場で使う度に、あの武器は感情を喰らっていく。
怒り。
恐怖。
苦痛。
それらを吸い上げながら、Dianaの内側へ静かな空虚を残していく。
Arisannaは、その変化に気付いていた。
「最近、少し距離を置いてるよね。」
優しい声だった。
だからこそ、Dianaは答えられない。
もし話してしまえば。
もし、このUmbraの感覚を言葉にしてしまえば。
Arisannaまで遠ざけてしまう気がした。
だがArisannaは、Dianaの手へそっと触れる。
「話したくなったら、いつでも聞くよ。
私たち、一緒だから。」
その小さな温もりだけが、闇の中で確かに残っていた。
Sunlit Night ~月明かりの夜~
Resistanceは、これまでで最大規模の作戦を開始する。
標的は、Dorumegia Foundry。
Empireの兵器生産と情報収集の中心地。
そして、Claude が閉じ込められている場所だった。
Alliance軍は、Obliviateによる混乱工作によって弱体化していた。
都市では不満が広がり、人々は戦争そのものへ疑念を抱き始めている。
だがResistanceにとって、それは好機でもあった。
この襲撃によって、
- Claudeの救出
- Mercurial Heart の確保
- Dorumegiaの兵器生産停止
を同時に狙う。
さらにDahliaから明かされたRoseの真実が、作戦の重要性を決定的なものへ変えていた。
Foundryの深部には、“Rose”が存在している。
Rose。
Mercurial Heartの中心。
Claudeの最高傑作。
そしてAzoth革命そのものの始まり。
それは、Dahliaの母を模して造られた特別なAutomatonだった。
もしRoseとClaudeを解放できれば、Dorumegiaを交渉の場へ引きずり出せるかもしれない。
そしてDianaとArisannaは、World Seedを守るというGrand Archiveの使命へ近づくことになる。
作戦は分担される。
ArisannaはClaudeを探す。
Dianaは侵入経路と脱出経路を確保する。
つまりDianaは、再び彼と戦うことになる。
Tonoris 。
“人類の盾”。
Dorumegia最強格の傭兵であり、かつてGrand ArchiveからAzothへ派遣されたChampionの一人。
だが彼は、現在Grand Archiveとの連絡を絶っている。
彼のパートナーは、以前の戦争で死亡したとされていた。
Tonorisは、その後Azothへ残り続けている。
Tonoris
Foundry内部は熱と光で満たされていた。
高熱。
蒸気。
機械音。
その灼熱の工場内部で、Dianaは影へ身を潜める。
だがTonorisの光は、その影すら焼き払っていく。
彼女が狙撃体勢へ入った瞬間、無数の光剣が放たれる。
Dianaは咄嗟に床へ飛び込み、直撃を避ける。
「正面から来い、狙撃手。」
Tonorisの声には敵意がなかった。
彼は真正面から戦うことを望んでいる。
対するDianaは、影と呪いを使う戦い方を選んでいる。
その違いは、二人の思想そのものだった。
Tonorisは問いかける。
「何のために戦う?」
Dianaの答えは即答だった。
「正義のため。
Azothの人々とAutomatonの自由のため。」
するとTonorisは静かにAutomaton兵を召喚する。
黄金に輝く巨大な守護兵。
だがClaudeは事前に説明していた。
彼らはMercurial Heartの祝福を受けた存在ではない。
ただの空っぽの器に過ぎない。
「君は正義のために戦う。
私は平和のために戦う。」
Tonorisはそう告げる。
彼はDianaの理想を否定しない。
むしろ理解している。
だからこそ、この戦いは単なる善悪ではない。
Azothの未来を巡る、異なる信念同士の衝突だった。
A Black Bloom Beneath the Light ~光の下に咲く黒い花~
戦闘は激化していく。
Dianaの呪弾は、Tonorisの盾へ少しずつ侵食を広げていく。
黒い呪いが、光の中へ静かに根を張る。
そしてDianaは、一瞬だけ勝利を確信する。
Tonorisの肩へ、複数の弾丸が命中した。
呪いが肉体へ侵食していく。
だがその瞬間。
Dianaの中で、何かが揺らぐ。
Gloamspire Lance。
その闇は、戦うほど彼女の感情を増幅していく。
勝利への高揚。
恐怖。
暴力衝動。
“撃て”。
“終わらせろ”。
ライフルは、まるでそう囁いているようだった。
DianaはTonorisを追い詰める。
だが彼を見下ろした瞬間、彼女は引き金を止める。
もし撃てば、終わる。
だがそれは、“正義”なのだろうか。
その迷いの間にも、Umbraは彼女の精神を侵食していく。
最終的にDianaは、呪いによってTonorisを打ち倒す。
黒い怨霊のような闇が彼の身体から噴き出し、Tonorisは足場から落下していく。
その時。
彼の口から漏れた名前。
「Adrien……」
その声が、Dianaの胸へ深く突き刺さる。
彼にもまた、守りたかったものがあった。
Tonorisは生きていた。
だがDianaは、自分が何をしたのか理解してしまう。
Tristanとの戦いで、自分は“力が足りない”と感じた。
そして今。
力を得た彼女は、“自分が何になり始めているのか”を恐れている。
Moonlit Dawn ~月明かりの夜明け~
それからDianaは、眠れなくなっていた。
目を閉じるたび、悪夢を見る。
Tonoris。
闇。
呪い。
戦場。
Gloamspire Lanceは、彼女の感情を喰らい続けている。
だからDianaは、夜になると再び星空の下へ向かう。
そこへ現れたのは、またArisannaだった。
以前より少し疲れた顔。
それでも変わらない笑顔。
彼女は、不器用に刺繍された小さな袋をDianaへ差し出す。
中に入っていたのは、小さなAstrolabeだった。
異なる世界の星座を記録できる装置。
そしてその中には、Dianaの故郷の空が映し出されていた。
祖母と見上げた夜空。
湿った草の匂い。
遠くの森。
静かな夜風。
忘れかけていた故郷が、そこには残っていた。
「一緒に続きを完成させよう?」
Arisannaはそう笑う。
その言葉を聞いた時。
Dianaの中へ残っていた小さな希望が、再び静かに灯り始める。
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